2025年12月08日 08:00 現在のドル円(USD/JPY)相場について、ベテラン為替トレーダーの視点から本日のデイトレード戦略を解説します。
今週は木曜日に米FOMC(連邦公開市場委員会)という最重要イベントを控えており、市場全体で様子見ムードが強まりやすい週明けとなっています。大きなトレンド発生は期待しにくいものの、東京時間に発表される日本の重要指標が短期的な値動きのきっかけとなる可能性があります。
東京時間は日本GDPが焦点
本日最大の注目は、08:50に発表される日本・第3四半期実質GDP2次速報値です。市場予想は前期比年率で-1.9%と、マイナス成長の悪化が見込まれています。
- 予想通りか、さらに悪化した場合:日本の景気後退懸念が強まり、円売り(ドル円上昇)材料となる可能性があります。ただし、FOMCを前に上値は限定的と考えられます。
- 予想を上回る改善を見せた場合:サプライズとなり、一時的に円買い(ドル円下落)で反応する可能性があります。
GDPと同時刻に発表される国際収支も注目されますが、市場の関心はGDPに集まるでしょう。発表直後のボラティリティ上昇に注意が必要です。
欧米時間は材料難でレンジ相場か
本日はロンドン・ニューヨーク時間において、米国発の重要な経済指標の発表は予定されていません。そのため、日本GDPの結果を消化した後は、明確な方向感が出にくく、実需筋のフローを中心としたレンジ相場に移行する可能性が高いと見ています。
トレーダーの関心はすでに木曜日のFOMCに向いているため、積極的にポジションを傾ける動きは限られそうです。
本日のドル円デイトレード戦略
基本戦略:GDP発表の初動を狙い、その後はレンジでの逆張り
FOMC待ちの相場環境を踏まえ、深追いは禁物です。短期的な値動きを狙う戦略が有効と考えられます。
- 買い戦略:08:50のGDPが市場予想通りか、それ以上に悪化した場合、初動のドル円上昇に短期で追随。その後は、下値を試す場面があれば、下値の堅さを確認してからの押し目買いを検討。
- 売り戦略:GDPが予想を上回る改善を見せた場合、一時的な円買い(ドル円下落)に追随。欧米時間にかけては、明確な上値抵抗線まで引きつけてからの戻り売りを検討。
いずれのシナリオでも、利益確定は早めに行い、レンジを抜けるような動きになった場合は速やかに損切りすることが重要です。特に週明けの薄商いの中では、突発的な動きにも注意しましょう。
今日の重要指標
- 08:50 (日) 日本・実質GDP2次速報値 第3四半期 [前期比年率] (重要度: ★★★, 予想: -1.9%)
- 08:50 (日) 日本・国際収支 10月 [経常収支] (重要度: ★★★, 予想: 32400億円)
- 08:50 (日) 日本・国際収支 10月 [貿易収支] (重要度: ★★★, 予想: 1480億円)
- 未定 (中) 中国・貿易収支 11月 [貿易収支(ドル建て)] (重要度: ★★★, 予想: 1050億ドル)
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